アラビア語アルファベットの発音を覚えよう~(10)ラー[ ر ]

目次 / ا ب ت ث ج ح خ د ذ ر ز س ش ص ض ط ظ ع غ ف ق ك ل م ن ه و ي / ء ة ى

(10) ラー [ ر ]

رَاءٌ の発音

・有声・歯茎・ふるえ音(大阪大学 アラビア語独習コンテンツ)
・有声・歯茎・はじき音/ふるえ音(東京外国語大学 言語モジュール)

ر 文字名 音価 IPA 月/太陽
رَاءٌ rā’
ラー
r 単体:ɾ
重子音:r
太陽

アルファベット名の発音
・[ rā’ ] [ ラー(ゥ/ッ) ](語末を省略する普通の読み方)
・[ rā’un ] [ ラーウン ](格を示す語末母音も全部読んだ場合)
*エジプトでは「レッ」に近い読みをします

男声1:プロのナレーターさんによる収録

(▲ この声優さんの場合はふるえ音(いわゆる巻き舌)の発音をしています。現代アラブ諸国のナレーター・俳優業の方に結構多いタイプで本来は巻き舌にしない部分も rrr にするタイプです。本来の1回はじくだけの文語発音は学習動画に出てくるクルアーン朗誦時発音です。)

男声2:Microsoft Azure Text to Speech Bassel

女声1:Amazon TTS Zeina

女声2:Microsoft Azure Text to Speech Rana

発音方法

ر [ r ] の子音が1個しかないときは日本語のラ行に似た音で、舌の先付近を上あご前歯裏側の上にある歯茎にぶつけて1回トンとします。いわゆる巻き舌・ふるえ音にしないはじき音 /ɾ/ の発音ですが、現状では律儀に守っている人ばかりではありません。

ر [ r ] の子音が2個連なっている(重子音、シャッダがついている)時はふるえ音・いわゆる巻き舌発音 /r/ となり、送り込んだ息の勢いで舌がブルブルっと揺さぶられて2回ほどブルブルッと舌が鳴る r の音が作られます。

実は2種類あるアラビア語の ر [ r ] の音

「アラビア語の ر [ r ] はルルル…という巻き舌の r 」と説明されることが多いですが、実はそうでなかったりします。

アラビア語フスハーにおける ر [ r ] の厳密な発音方法は、ルルラァのようなブルブルする巻き舌ではなく舌の先~少し真ん中寄りの部分をを歯茎にぶつけてトンするだけの発音です。舌の位置は、同じく歯茎の裏で発音する ل [ l ] よりも少し後ろに当てます。

ほとんどの学習書は「巻き舌」とか「有声・歯茎ふるえ音」(=2回ほどブルブル)としか書いてありません。

大阪外国語大学のアラビア語独習コンテンツには「日本語のラ行とも英語の r とも違う、巻き舌の r 音。歯茎のあたりで、1,2回舌を震わせる。」とありますが、一方で東京外国語大学のアラビア語学習モジュールでは有声・歯茎はじき音(=1回トン)、rrと(シャッダ記号がつく)子音2連続になるとふるえ音(=2回ほどブルブル)になると分けて説明されています。

Cambridge University Press刊『Elementary Modern Standard Arabic』第1巻に比較的詳しくこの話が載っていて、r単体の時は舌をトンと1回だけ歯茎裏にぶつけるスペイン語のcaroと同じはじき音(flap)、シャッダのついた重子音rrになるとスペイン語のcarroやperroと同じ巻き舌のふるえ音(trill)になると明記されていました。

  • ブルブルさせないただはじくだけの発音
    ▶rが1文字だけの場所
  • ブルブルふるえさせる巻き舌系発音
    ▶rrと連なって重子音になる(=シャッダ記号がつく)場所

スペイン語の「caro」(はじき音)
スペイン語の「carro」(ふるえ音)
*通常アラビア語話者はここまで巻き舌にはならないです

はじき音は日本語の r に非常に近い発音、ふるえ音はスペイン語にあるような巻き舌の rr(ただし控えめで rrrr よりも抑えた rr を意識する必要あり)なので、厳密にはアラビア語に関しては上記の通り両方の r を使い分ける必要があります。

アラビア語では全部の ر [ r ] をふるえ音(巻き舌)で発音する訳ではないのですが、「アラビア語の r はものすごい巻き舌」という情報にとらわれてしまっていると文章を正常に・なめらかに音読できなくなる大きな原因になりかねません。やり過ぎには要注意かもしれません。

アラブ世界での実際の発音のされ方

実際にはこの使い分けをしていないネイティブは非常に多く、全部の ر [ r ] をふるえ音で発音していることもしばしばです。威厳をもたせた演説やスピーチで意図的に巻き舌の r を強調して巻き舌をしまくりな人もいたりします。

日本で発売されているアラビア語学習書の音声教材でも、1回 -r- とはじくだけの部分も含め全て -rr- と震わせているものがしばしばあります。

元々シャッダ記号がついていない時は巻き舌ではないのが正しいので、巻き舌発音ができないようであれば無理せず文章をナチュラルに流し読みできる方を優先しても構わないかと思います。(アラビア語は難しい文字を頑張って発音しようとするとそこで考え込んでスローダウンしてしまい逆に不自然な読み上げになりがちです。)

なおクルアーンの朗誦では激しいトリルが起きる巻き舌しまくり系発音は矯正対象となります。ムスリム/ムスリマさんでクルアーン朗誦のためにアラビア語を覚えたい場合は、ものすごい巻き舌はむしろできない方が良いかもしれません。

シャッダつきラーの巻き舌発音方法

レクチャー動画の内容から ر [ r ] にシャッダがついた رّ [ rr ] を巻き舌なふるえ音(trill、トリル)にする方法がわかります。それは

  • 力んで舌の先付近を歯茎にグリグリ押し当て過ぎない。
  • 英語の「-er」などのイメージで舌を途中で歯茎から離して上顎の天井や口の奥に向かって巻き上げたりすることは行わず、本来の発音する場所である上前歯裏の歯茎付近から移動させない。
  • 息をブッと勢いをつけて送り、発音位置に留まって踏ん張ろうとする舌に強い息が突進していく様子をイメージする。
  • 喉から送った息にあおられて舌が上手く揺れててブルブルッと振動するよう、息の強さを調節する。
  • 舌の先で息の閉鎖をやり過ぎると舌が激しく振動して過度の回数多すぎな巻き舌 -rrrr- になるので注意。ほどほどの加減になるよう息の強さと長さを調節する。

というものです。

アラビア語の ر(r)については「舌を鍛えないと発音できない」「舌の筋力が必要」「舌を一生懸命ブルブル自力で動かして発音しないといけない」と思われがちですが、そのようなことはないです。管理人は舌が器用ではありませんが発音レクチャーをあれこれ視聴して調音の原理について理解した時点で巻き舌の r を出せるようになりました。

アラビア語における巻き舌の r は筋肉を使って舌を自分の意思で小刻みに振動させることで発音するのではなく、大して力んでいない舌を待機させているところに肺から送り込んで喉を通過してきた息を強く当ててパタパタはためかせることで作り出す音となっています。

イメージとしては、扇風機の前に置いたハンカチやタオルがあおられて小刻みにパタパタしている感じ、掲揚された旗が強風にあおられバタバタしている動きなどでしょうか…

管理人も最初の頃は本で読んだだけで再現しようと苦心していたためシャッダつきのラーがで発音できなかったのですが、今思い返して見ると巻き舌に関する誤った先入観から舌に力を入れすぎたり後ろに巻き上げたりしていたのが失敗の原因だった気がします。

一生巻き舌の ر [ r ] はできないと諦めていた立場からすると、アラビア語の ر(r)はただ闇雲に繰り返して試行錯誤するよりも、レクチャーで原理や方法を学んでぱぱっと発音矯正してしまう方がはるかに近道で楽であるように思います。

舌足らずな ي [ y ] に近い発音と生まれつきな舌の形状との関係性

ちなみに英語の「-er」に似た動きをしてしまって不必要に舌を巻き上げると、舌が本来の場所からずれてしまい舌先が当たるべき歯茎と接することが無くなってしまい、ي [ y ] が混ざったような舌足らずの発音になりやすいです。これはネイティブの発音矯正レクチャーでよく出てくるパターンで、「ふるえ音(rr)にする時も含め r の発音場所から舌を大きく外さない」という基本から外れていることから生じる現象となっています。

アラブ世界では単に発音方法が間違っている場合と、舌の形状などの生まれつきの事情でどんなに苦心しても標準的な発音ができな場合とに分かれることが知られています。日本人学習者の方も、発音教室の手本通りに繰り返したのにどうしても上手くいかない場合はそのような身体的な事情が関係しているケースが少なからずあるものと思います。

アラブ人でも生まれつき ر(r)を発音できない人は一定数いてネイティブにとっても全くの目新しい調音方法というわけでもないので、舌まわりに事情を抱えている場合はできる範囲で発音すれば十分意味は伝わるのではないでしょうか。

母音との組み合わせ

+母音a +母音i +母音u
رَ رِ رُ
ra [ ラ ] ri [ リ ] ru [ ル ]

男声1:プロのナレーターさんによる収録

(▲ この声優さんの場合はふるえ音(いわゆる巻き舌)の発音をしています。現代アラブ諸国のナレーター・俳優業の方に結構多いタイプで本来は巻き舌にしない部分も rrr にするタイプです。本来の1回はじくだけの文語発音は学習動画に出てくるクルアーン朗誦時発音です。)

男声2:Microsoft Azure Text to Speech Bassel

女声1:Amazon TTS Zeina

女声2:Microsoft Azure Text to Speech Reem

母音a、i、uを足すと、ra、ri、ruとなります。

動画で発音の方法を確認

このアルファベットの発音はネイティブでも正確でないことが多いらしいのですが、日本語で書かれた学習書を見ても詳しいことはあまり書いていなかったりします。私自身、習いたての時は「アラビア語のrはどのぐらい巻き舌風にするものなのだろう?」と不思議に思っていました。

アラブ諸国ではこのrの発音矯正ガイドが動画の形で多数提供されています。正確で厳密な発音を要求されるクルアーン朗誦学のレッスン動画になりますが、調音部位のイラストがあったりしてただの外国語学習動画よりもはるかに詳しくかつ正確なので紹介したいと思います。

*いずれもクルアーン朗誦時に行う古典的な発音なので、実際の現代アラブ人がしばしばフスハー会話でやっている激しい巻き舌とは異なっています。

専門家によるテレビ講座

アラブ人向けにクルアーン朗誦に必要となるフスハー的発音を教えるレッスン動画です。

ر [ r ] は舌の先付近を上あご前歯裏側の上にある歯茎にぶつけてトンとします。舌の先の位置は ن [ n ] に近い場所。

解説によると ر [ r ] の発音で起きがちなのが、舌の先を上に動かしてしまって本来の歯茎裏から後方に離れすぎてアウのような音になってしまうパターンや、舌をくっつけ過ぎ息の通りを妨げている舌が風にあおられずれる→また戻るが再びあおられて揺れるの繰り返しが起きて必要以上に震えてrrrrrrrとなってしまうパターン。

0:43で出てくる黒矢印は ر [ r ] を発音する時に小さなすき間が空いていることを図示。そこを息の一部が通過することで完全な閉鎖が起こらず、ふさがれた場所を飛び出ようとする息が勢いを与えて発生する過度な巻き舌の rrrr となることが防がれています。

2:55からは軽い普通の رِ [ ri ](左側イラスト)と舌の根元の盛り上がり、舌の中央のくぼみ、لِسَانُ الْمِزْمار [ lisānu-l-mizmār ] [ リサーヌ・ル=ミズマール ](喉頭蓋)後退による喉の狭まりが起きる重い رَ [ ra ](右側イラスト)との比較になります。(クルアーン朗誦ではこのように強勢化が無い ر [ r ] と強勢化がある ر [ r ] の区別があります。)

同様の内容のレクチャーです。冒頭は色々な場所の名前の説明です。やってはいけない発音に×、正しい発音に✔がついています。

0:55は普通の ر [ r ] の発音で舌の先を上前歯裏の歯茎に当てる様子を示しています。

1:17以降は ر [ r ] の発音として起き得るパターンです。

  1. 1:23
    ❌舌が上顎の天井部分から離れてしまっている間違った発音
  2. 1:48
    ⭕舌先が上前歯裏の歯茎に接しているものの真ん中に息が通る小さなすき間が空いていて、rrrという過度な巻き舌発音を防いでいる正しい発音。
  3. 2:45
    ❌舌先全体が上あごに完全にくっついて息の通り道をふさぐ閉鎖→開放が繰り返されることで過度なrrrの音が起こる間違った発音。ラーが1回だけでなく何回も発音されてしまうパターン。

4:20からは強勢化が無い軽い普通の رِ [ ri ](左側イラスト)と舌の根元の盛り上がり、舌の中央のくぼみ、لِسَانُ الْمِزْمار [ lisānu-l-mizmār ] [ リサーヌ・ル=ミズマール ](喉頭蓋)後退による喉の狭まりが起きる重い رَ [ ra ](右側イラスト)との比較になります。黄色い丸が舌の中央のくぼみの有無、青い四角が喉のせばまりの大小を示しています。

こちらは発音練習コースの画面とともにイラストを出している動画です。最初に発音サンプルがひたすら繰り返されます。後半はクルアーン朗誦における実例になります。

2:27は舌先の両脇(黄緑エリア)を当て真ん中を息(白い矢印)の通路にして発音する ر [ r ] の図解。

5:00は左が強勢化の無い軽いラーで右が強勢化のある重いラーになります。

エジプト アズハルの専門家がゆっくりはっきりなフスハーで解説する ر [ r ] の発音と舌の位置について。舌の先端だけでなく、それよりももう少し奥寄りの位置も当てて発音しましょうという解説をしています。終盤で ن [ n ] との区別の仕方を説明。

巻き舌のふるえ音 ر(タクリール)

クルアーン朗誦学では、舌で息の通り道をほとんどふさぐことで狭くし舌の先が震える巻き舌発音(ふるえ音)のことを以下の名称で呼んでいるとのこと。

اَلتَّكْرِير
[ ’at-takrīr ] [ アッ=タクリール ]
反復、繰り返し

クルアーンの朗誦においてはこの巻き舌を一切すべきではないという朗誦者と、積極的に巻き舌をする朗誦者とがいるのだとか。しかし朗誦学の超有名講師アイマン・スワイド師は「舌の先を歯茎の裏の上の方に当てて、舌の真ん中だけ隙間を空けて息を少し漏らす発音をするべき」と語っています。

ちなみに舌の先を全部歯茎の裏につけてしまうと息の通り道が完全に閉鎖され、اَلتَّكْرِير [ at-takrīr ] [ アッ=タクリール ]の誇張をしてしまった أَكْثَر مِنْ رَاءٍ [ ’akthar(u) min rā’ ] [ アクサル・ミン・ラー ](ラー以上、つまりはラーの度を越したラーの発音)でrrrrrrと聞こえてしまい、必ず避けるべきだとされているとのこと。

アイマン・スワイド師の解説にイラストを合わせた同様の内容のレクチャーです。

アラビア語のクルアーン朗誦学ではふるえ音としての ر [ r ] は軽くブルブルさせるだけで、強く繰り返すrrrrではないことを説明しています。

اَلتَّكْرِير [ at-takrīr ] [ アッ=タクリール ]の誇張をしてしまった أَكْثَر مِنْ رَاءٍ [ ’akthar(u) min rā’ ] [ アクサル・ミン・ラー ](ラー以上、つまりはラーの度を越したラーの発音)は回数が多いことを意味する強調の語形を使って

اَلتَّكْرَارُ
[ ’at-takrār ] [ アッ=タクラール ]
回数が多い反復、何回もの繰り返し【強調の語形】
*ティクラールという発音は慣用でよく聞かれますが、語形としてはタクラールが正しい母音のつけ方。

と呼ぶのだとか。

5:30から اَلرَّحْمٰن [ ’ar-raḥmān ] [ アッ=ラフマーン ](慈悲あまねきお方)のような語におけるシャッダがついた رّ [ -rr- ] の発音に関する注意点が出てきます。

たとえば رَّ [ -rra- ] のように舌を震わせすぎるのは本来のアラビア語フスハー・クルアーン朗誦という観点からは間違いであり、r の調音部位に舌を当てて1回パチンとしたらもう一度だけパチンとはじいて同じ場所で rrr とビリビリさせずにさっさと次の子音の発音 ح [ ḥ ] に遷移することが重要だとのこと。

この動画が教えている内容ですが、シャッダがついたラーは元々

رْ + رَ = رَّ

r+ra=rra という風に出来ているので「r」の発音は2字分をきっかり行い「rrr」のようにいつまでも r を発音する位置に舌を残したままにするな、というタクラールを避けるべきだという話になります。

クルアーン朗誦で区別する強勢化が無い軽いラーと強勢化がある重いラー

クルアーン朗誦学習レクチャーで2つ並べて比較しているラーのイラストはアラビア語に存在する2つのラーで、

  • 強勢化が無い:
    اَلرَّاء الْمُرَقَّقَة
    [ ’ar-rā’u-l-muraqqaqa(h) ] [ アッ=ラーウ・ル=ムラッカカ ]
    軽いラー、تَرْقِيق [ tarqīq ] [ タルキーク ] で発音するラー
    舌の付け根部分が盛り上がっていないもの
  • 強勢化がある:
    اَلرَّاء الْمُفَخَّمَة
    [ ’ar-rā’u-l-mufakhkhama(h) ] [ アッ=ラーウ・ル=ムファッハマ ]
    重いラー、強勢化したラー、تَفْخِيم [ tafkhīm ] [ タフヒーム ] で発音するラー
    舌の奥が盛り上がって、喉を力んで狭くして発音するもの

ل [ lām ] [ ラーム ] のページでも場合によって重いラームと軽いラームがある話を書いているのですが、この ر も同じことが起きます。

細かいルールを省いて非常におおざっぱに分けると以下の通りとなります。

رُ رَ
 ru、ra
ر
[ r ] に母音 [ u ] か [ a ] がついている → 重い音
رِ
 ri
ر
[ r ] に母音 [ i ] がついている → 軽い音

ネイティブに起きる ر [ rā’ ] の異なる発音と矯正訓練

少しだけアーンミーヤが出ますがフスハーなので聞きやすいかと思います。rの音がかなりブルブルしている感じの先生ですが、舌足らずな発音の解説が参考になるので紹介したいと思います。

لُثْغَة
[ luthgha(h) ] [ ルスガ ]
英語でlisp。舌足らずな発音。たとえば舌をきちんと歯茎の裏に当てずラがウァのようになったりすること。

この動画によると、アラブ人に見られる ر [ r ] の誤った発音のパターン5つのうちの4つが

  1. ل [ l ] の音に近くなってしまう
  2. و [ w ] の音に近くなってしまう
  3. ي [ y ] の音に近くなってしまう
  4. غ [ gh ] の音に近くなってしまう(フランス語のrと同じ発音)

ر [ r ] を発音する時、舌の先を巻き上げて口の天井部分に近づけると舌足らずなルスガのrになってしまうので、上の歯茎の裏辺りに近付けてトンとする。場所はlよりもnに近いということを意識すると良い。

rの発音が上手くいかない人には2通りあって、

  1. 舌の構造に先天的な問題を抱えているケース。この場合は医師に相談し簡単な手術を受けることで改善できる。
  2. 子供の時に耳で聞いて覚えたrの発音が間違っていて、それをずっと引きずっている。これは普通の発音矯正により直すことができる。

ちなみに、動画の後半は既に間違った発音を長年続けている人向けの口や舌の訓練方法指南になっています。ちなみにペンを口に入れているのは、手前で出す ل [ l ] の位置に舌が来ないように矯正する訓練の一例として実演している時のショットです。