絵を見て話せるタビトモ会話 エジプト (JTBパブリッシング)

絵を見て話せるタビトモ会話 エジプト

★★★★★
エジプト留学経験のあるイスラーム史の先生とアラビア語専門家のさかえだに先生が執筆に参加
旅行者向け会話本としてはかなりしっかりしており方言学習にも安心して使える

企画・編集:海外情報部
翻訳・執筆:中町 信孝、榮谷 温子
翻訳協力:中東ビジネスサービス、英語教育協議会(ELEC)、James Watt
写真協力:バヒ トラベルエージェンシー、中田 浩資、日下 智幸
イラスト:若山 ゆりこ、霧生 さなえ
マンガ:玖保 キリコ
出版社:JTBパブリッシング

執筆者の先生について

JTBパブリッシングが企画し中東関連翻訳会社やエジプトの観光業者の提携の元編集した本書。ネットで検索した時に著者欄に記載されているのはイラスト担当の方の氏名のみですが、実際に購入したところクレジットにエジプト留学経験のある中町 信孝先生と榮谷 温子先生のお名前が載っていました。

  • 中町 信孝 先生
    東京大学大学院博士課程修了。2000年~2002年エジプトのカイロ大学に留学。早稲田大学アジア研究機構客員研究助手を経て、現在甲南大学文学部で教授を務められています。元々はアラブ世界やエジプトの中世史がご専門らしいのですが、かなり前からアラブ音楽・映画・芸能界事情に関する情報発信もされていて、現代アラブ文化研究方面の著作も。ブログ等を通して早い時期から「エジPOP」の名称を広められていたように記憶しています。
  • 榮谷 温子 先生
    東京外国語大学アラビア語専攻卒業後、エジプトのカイロ・アメリカン大学大学院で修士課程、東京外国語大学大学院で博士課程を修了され、アラビア語文法やアラビア語教育の分野で長年活躍されている先生です。慶應義塾大学等でアラビア語の講師をされています。2005年制作のNHKラジオアラビア語講座『話そう!アラビア語』の先生を務められ、同番組は現在に至るまで繰り返し再放送されています。

本の概要

●エジプトに観光旅行に行く人のための会話表現集です。挨拶、観光、国内移動、ホテル宿泊、食事、買い物、歴史といった場面・分野別の会話や表現、さらに数字・時間・年月日・家族・性格・職業・趣味・自然・動植物などの単語集、トラブル関連の会話集を収録。巻末のみはフスハーで、エジプト人に日本文化を紹介するためのイラスト付きコーナーとなっています。

●『旅の指さし会話帳39 エジプト(エジプト〈アラビア〉語) (旅の指さし会話帳シリーズ)』に比べると海外旅行用途の色彩が強く、現地生活で使いそうな単語の収録数は少なめです。

●日本語/母音記号無しのアラビア語表記/カタカナでの読み方/会話の英訳が書かれています。カタカナの読みガナは実際の発音に比較的近い物なので、そっちで覚えてもそんなに問題は無いと思います。

●執筆・監修がしっかりしているせいか、旅行者向け会話本としてはかなり信頼度が高くエジプト方言学習者が学習書として使っても問題の無い水準に仕上がっています。何ヶ所かミスタイプは見つけましたが、全体的に表記のブレが少なく安心して読むことができました。

感想

●旅行者向けの表現集ですが思ったよりもしっかりした本でした。ニューエクスプレス エジプト・アラビア語と一緒に買って、アーンミーヤの習い始め時期に単語帳代わりに使うのもありかな?という気がします。

 

絵を見て話せるタビトモ会話 エジプト 絵を見て話せるタビトモ会話 エジプト
翻訳・執筆:中町 信孝、榮谷 温子
出版社:JTBパブリッシング