アラビア語-日本語サッカー用語集

同じアジア地域ということで日本チームと対戦することも多いアラブ諸国のサッカーチーム。ネットでアラビア語放送を観戦する方向けに基本用語をリストアップしました。単語はいずれもアラビア語新聞やサイトのスポーツ欄、実況中継などから拾ってきた物です。

ページの一番下には応用編として有名なバハレーン(バーレーン)とサウジの空耳サッカー試合映像の発音と日本語訳をつけました。リヤード(リヤド)の悲劇でバハレーン(バーレーン)側のアナウンサーが大興奮で何を叫んでいたのか気になる方のお役に立てれば幸いです。

サッカー用語集 [ مصطلحات كرة القدم يابانيّ – عربيّ ]

文語ではスキップする語頭のハムザ(アリフ+母音のa、i、u)を読む口語風のルビをつけてあります。

例えば الاتّحاد は文語文法通りのきちっとした発音だと「アリッティハード」になりますが、チーム名として固定された場合や日常会話での口語的な発音だと「アルイッティハード」と少し違っています。当ページは実際の実況で使われる可能性が高い後者を採用しています。

なお「=」は定冠詞と定冠詞がくっつく語なので「◯◯=△△」でセットだという意味の記号です。息継ぎせずにくっつけて発音します。「・」はアラビア語のつづりでスペースを入れる単語の切れ目です。

基本単語

  • スポーツ(リヤーダ) رِيَاضِة
  • サッカー(クラトゥ・ル=カダム) كُرَة الْقَدَمِ
    • ボール(クラ) كُرَة
      *口語(方言)では كورة(クーラ)と伸ばす発音が一般的。アラビア半島やイラクなどでは外来語の طوبة(トーバ)が「サッカーボール」やスポーツとしての「サッカー」という意味で使われることも。
    • 足、片足(カダム) قَدَم

チーム・選手・スタッフ

  • スポーツ選手(リヤーディー) رِيَاضِيّ
  • 選手、プレーヤー(ラーイブ) لَاعِب
    *口語(方言)では名プレーヤー、名選手、巧みな選手を似た響きの لعيب(ラ(ッ)イーブ)と呼ぶことが多いです。

    • 交代選手、代わりのプレーヤー、控え選手 (ラーイブ・バディール) لَاعِب بَدِيل
      *バディール:代替品(の)、交替要員(の)、控え(の)
    • プロ選手(ラーイブ・ムフタリフ) لَاعِب مُحْتَرِف
      *ムフタリフ:プロの、職業としてやっている
  • スター、スター選手(ナジュム / ナジム) نَجْم
  • チーム(ファリーク) فَرِيق
    • 有名チーム(ファリーク・マシュフール) فَرِيق مَشْهُور
      *マシュフールは「有名な」という形容詞。アラビア語は日本語と順番が違うので「チーム+有名な」という語順で「有名なチーム」となります。
    • 無名チーム(ファリーク・ガイル・マシュフール) فَرِيق غَيْر مَشْهُورٍ
      *ガイルは「~でない」という否定語で、ガイル・マシュフールで「有名でない」に。
  • クラブ、クラブチーム(ナーディ―) نَادٍ – اَلنَّادِي

    • ◯◯クラブ、クラブ◯◯(ナーディー・◯◯) نَادِي ــــ
    • アル=イッティハード・クラブ(ナーディー・アル=イッティハード) نَادِي الاتِّحَاد
      *実際のアラビア語では一気読みするのでナーディーの最後の伸ばす音「ー」が短くなって「ナーディ・ル=イッティハード」と聞こえます。アル=イッティハードは日本語カタカナ表記でアル・イテハドなど。
  • 代表チーム、選抜チーム(ムンタハブ) مُنْتَخَب
    • ◯◯代表(アル=ムンタハブ・アル=◯◯ー) المنتخب الـ…ــيّ
      *ムンタハブに定冠詞アルをつけて、直後に定冠詞+国の名前から作られる形容詞(最後が「ī(イー)」の響きになります)を続けて「◯◯国の代表」という意味に。
    • 代表ユース(アル=ムンタハブ・リ・ッ=シャバーブ) مُنْتَخَب لِلشَّبَابِ
      *シャバーブ:若者、ユース
    • U-16代表(ムンタハブ・~・タハタ・スィッタタアシャラ・アーマン) مُنْتَخَب ـ تَحْتَ 16 عامًا
      *アーマン:عَام [ アーム ](年、年齢)の対格語形。男性名詞。
    • U-16代表(ムンタハブ・~・タハタ・スィッタアシュラ(タ)・サナ) مُنْتَخَب ـ تَحْتَ 16 سَنَةً
      *サナ:عَام [ アーム ](年、年齢)と同じ意味で良く使われる名詞。女性名詞で、上の「16 アーマン」の時と「16」の発音が少し変わります。口語(方言)の時はそういう区別はしません。
  • 代表団、代表チーム(バアサ) بَعْثَة
    *「使節団」といった意味の名詞ですが、アウェーでの試合や国際試合で他国に行ったりする時にサッカー代表チームを表現するのに使われています。
  • ロゴ、マーク(シアール) شِعَار
  • ~の監督をすること(イシュラーフ・アラー) إِشْرَاف عَلَى
  • 監督(ムシュリフ) مُشْرِف
  • マネージャー(ムディール) مُدِير
  • コーチ(ムダッリブ) مُدَرِّب
  • 副コーチ(ムサーイドゥ・ル=ムダッリブ) مُسَاعِد الْمُدَرِّبِ
  • チームキャプテン(ライース・ル=ファリーク) رَئِيس الْفَرِيقِ
    *ライース:長、トップ
  • ポジション(マルカズ) مَرْكَز
  • ゴールキーパー(ハーリス・ル=マルマー) حَارِس الْمَرْمَى
    *ハーリス:警護人、警備員、守る人
  • バック(ザヒール) ظَهِير
    • 右サイドバック(ザヒール・アイマン) ظَهِير أَيْمَن
    • 左サイドバック(ザヒール・アイサル) ظَهِير أَيْسَر
  • ハーフバック(ハット・ル=ワサト) خَطّ الْوَسَطِ
  • ウイング(ジャナーフ) جَنَاح
  • ディフェンス(ムダーフィウ) مُدَافِع
    • ディフェンスDFのライト(ムダーフィウ・アイマン) مُدَافِع أَيْمَن
    • ディフェンスDFのレフト(ムダーフィウ・アイサル) مُدَافِع أَيْسَر
  • ミッドフィルダーMF(ワサト) وَسَط
  • アタッカー(ムハージム) مُهَاجِم
  • 得点王、点取り屋(ハッダーフ) هَدَّاف

連盟・組織

  • 世界サッカー連盟、FIFA(アル=イッティハードゥ・ッ=ドゥワリー・リ・クラティ・ル=カダム) اَلِاتِّحَاد الدُّوَلِيّ لِكُرَةِ الْقَدَمِ
  • アラブサッカー連盟、UAFA(アル=イッティハードゥ・ル=アラビー・リ・クラティ・ル=カダム) اَلِاتِّحَاد الْعَرَبِيّ لِكُرَةِ الْقَدَمِ
  • アジアサッカー連盟、AFC(アル=イッティハードゥ・ル=アースィヤウィー・リ・クラティ・ル=カダム) اَلِاتِّحَاد الْآسِيَوِيّ لِكُرَةِ الْقَدَمِ
  • アフリカサッカー連盟、CAF(アル=イッティハードゥ・ル=イフリーキー・リ・クラティ・ル=カダム) اَلِاتِّحَاد الْإِفْرِيقِيّ لِكُرَةِ الْقَدَمِ

アラブ諸国各国代表チームの名称

日本代表

アラブの国ではありませんがアラブ諸国のチームと対戦する時に必ず出てくるのでまずはこちらから。

  • 日本代表(アル=ムンタハブ・ル=ヤーバーニー) اَلْمُنْتَخَبُ الْيَابَانِيُّ

国名の اَلْيَابَانُ [ ’al-yābān ] [ アル=ヤーバーン ](日本)を元に形容詞・名詞化したものが يَابَانِيٌّ [ yābānī(y) ] [ ヤーバーニー ](日本の;日本人)で、実況や解説者がヤーバーニーと言っている時は日本代表や日本の選手についてコメントしている時になります。

なおbはpと同じ唇で発音するため、ヤーパーニーと聞こえる方もいらっしゃるかと思います。あと方言での実況だと語形の関係から伸ばす音である長母音「ー」が短くなってヤバーニーとかヤバーニと聞こえることも多いです。

アジア [英語国名アルファベット順]

  • バーレーン代表(アル=ムンタハブ・ル=バハライニー) المُنْتَخَب البَحْرَيْنِيّ
    • 別名:The Red~赤、レッド(アル=アフマル) اَلْأَحْمَر
  • イラク代表(アル=ムンタハブ・ル=イラーキー) اَلْمُنْتَخَب الْعِرَاقِيّ
    • 別名:Lions of Mesopotamia~メソポタミアの獅子たち(ウスードゥ・ッ=ラーフィダイン) أُسُود الرَّافِدَيْنِ
  • ヨルダン代表(アル=ムンタハブ・ル=ウルドゥンニー) اَلْمُنْتَخَب الأُرْدُنِّيّ 
    • 別名:The Chivalrous~(ヨルダンの)侠気にあふれた者たち(アン=ナシャーマー) اَلنَّشَامَى
      *ナシャーマーは遊牧民部族が大切にする漢らしさを備えた人々のことで、ヨルダン人の代名詞。単なる「騎士たち」ともちょっと違う、寛大さ・義侠心に富んだ「漢たち」的な意味だとか。
  • クウェート代表(アル=ムンタハブ・ル=クワイティー) اَلْمُنْتَخَب الْكُوَيْتِيّ
    • 別名:The Blue~青、ブルー(アル=アズラク) اَلْأَزْرَق
  • オマーン代表(アル=ムンタハブ・ル=ウマーニー) اَلْمُنْتَخَب الْعُمَانِيّ
    • 別名:The Reds~赤い(アル=アフマル) اَلْأَحْمَر
    • 別名:オマーンの短剣たち(アル=ハナージル・ル=ウマーニーヤ) اَلْخَنَاجِر الْعُمَانِيَّة
      *ハナージル:オマーンのシンボルである短剣ハンジャルの複数形。
    • 別名:Gulf Samba~湾岸のサンバ(サンバ・ル=ハリージュ) سَامْبَا الْخَلِيجِ
    • 別名:スルタンたち(アッ=サラーティーン) اَلسَّلَاطِين
  • パレスチナ代表(アル=ムンタハブ・ル=フィラスティーニー)  اَلْمُنْتَخَب الْفِلَسْطِينِيّ
    • 別名:The Fedayeen~解放闘士たち(アル=フィダーイーユーン) اَلْفِدَائِيّون
    • 別名:The Knights~騎士たち(アル=フルサーン) اَلْفُرْسَان
    • 別名:Lions of Canaan~カナンの獅子たち(ウスード・カヌアーン) أُسُود كَنْعَانَ
  • カタール代表(アル=ムンタハブ・ル=カタリー) اَلْمُنْتَخَب الْقَطَرِيّ
    • 別名:The Maroons~栗色(アル=アンナービー) اَلْعَنَّابِيّ
      *標準語ではアル=ウンナービーですが、現地での英字ルビはAl Annabi。いわゆるカタール国旗の色である紫色と栗色が混じった感じのカラー。
  • サウジアラビア代表(アル=ムンタハブ・ッ=サウーディー) اَلْمُنْتَخَب السُّعُودِيّ
    • 別名:The Green (One)~緑、グリーン(アル=アフダル) اَلْأَخْضَر
    • 別名:Green Falcons~緑のハヤブサたち(アッ=スクール・ル=フドル)اَلصُّقُور الْخُضْر
      *スクールは صَقْر [ ṣaqr ] [ サクル ] の複数形。サクルは鷹(タカ)と隼(ハヤブサ)の両方を指すため紛らわしいのですが、サウジアラビア代表の場合は公式が「Green Falcons(緑のハヤブサたち)」という英語名を使っていることからハヤブサを指していることがわかります。しかしタカという意味でも多用されているため、全く同じ表現「الصقور الخضر(アッ=スクール・ル=フドル)」なのに空軍の飛行隊(自衛隊のブルーインパルス的存在)は「Green Hawks(緑のタカたち)」という意味だったりと結構まぎらわしかったりします。そのためサウジアラビアのサッカー代表チームについても、アラブ系の英字ニュースサイトで「Green Hawks(緑のタカたち)」となっていることがあります。
    • 別名:Arabian Falcons~アラブのハヤブサたち、アラビアのハヤブサたち(アッ=スクール・ル=アラビーヤ)اَلصُّقُور الْعَرَبِيَّة
    • 別名:Falcons of Najd and Hejaz~ナジュドとヒジャーズのハヤブサたち(スクール・ナジド・ワ・ル=ヒジャーズ) صُقُور نَجْد وَالْحِجَازِ
  • シリア代表(アル=ムンタハブ・ッ=スーリー) اَلْمُنْتَخَب السُّورِيّ
    *対シリア戦で「むっちゃカミソーリ」「カミソリ」「カミスーリ」などと聞こえる空耳がこの「シリア代表」。ムンタハブのハはkh(خ)でカに似ているのでまずムンタカブに聞こえやすく、bの音がmと同じ唇で発音することから空耳として日本人の方にはムンタカム的に聞こえることがあります。これが「シリアの」という意味のスーリー(実況だとスーリ、ソーリー、ソーリなどと聞こえることも)とくっつくのですが「アル=ムンタハブ・ッ=スーリー」は方言での実況になると「アル=ムンタハビ・ッ=スーリー」のようなつなぎ方となり発音が少し変わります。いわゆる日本語の標準語に相当する書き言葉発音がアルムンタハブッスーリー→方言実況でアルムンタハビッスーリ(ー)、アルムンタハビッソーリ(ー)→空耳化によりアルムンタカミッソーリ→「むっちゃカミソーリ」に聞こえたり、ハブッスーリーの部分が空耳化でカムッスーリー→カムッソーリと変化していき最終的には日本語の「カムソーリ」とか「カミソリ」に聞こえる仕組みとなっています。

    • 別名:Les aigles de Qasyoun~カシオンの鷲たち(ヌスール・カースィユーン) نُسُور قَاسِيُون
      *カシオン山はシリアの首都ダマスカスを見下ろす小高い丘のような場所で、象徴的な存在。
  • アラブ首長国連邦代表(アル=ムンタハブ・ル=イマーラーティー) اَلْمُنْتَخَب الْإِمَارَاتِيّ
    • 別名:The Whites~白、ホワイト(アル=アブヤド) اَلْأَبْيَض
  • イエメン代表(アル=ムンタハブ・ル=ヤマニー) اَلْمُنْتَخَب الْيَمَنِيّ
    • 別名:The Happy Yemen~幸福のイエメン(アル=ヤマン・ッ=サイード) اَلْيَمَن السَّعِيد
    • 別名:The Red Devils~赤い悪魔たち(アッ=シャヤーティーン・ル=フムル) اَلشَّيَاطِين الْحُمْر

アフリカ [英語国名アルファベット順]

  • アルジェリア代表(アル=ムンタハブ・ル・ジャザーイリー) اَلْمُنْتَخَب الْجَزَائِرِيّ
    • 別名:The Greens~緑、グリーン(アル=アフダル) اَلْأَخْضَر
    • 別名:The Desert Foxes~砂漠のキツネたち(サアーリブ・ッ=サハラー) ثَعَالِب الصَّحْرَاءِ
    • 別名:The Fennecs~フェネックたち(アル=アフナーク) اَلْأَفْنَاك
      *アルジェリアの砂漠に住むフェネックはサッカー代表チームのシンボルアニマル。
    • 別名:The Desert Warriors~砂漠の戦士たち(ムハーリブ・ッ=サハラー) مُحاَرِبُو الصَّحْرَاءِ
      *つづり通りだと「ムハーリブー」ですが、直後に定冠詞があるので短くなってしまい「ムハーリブ」に。
  • エジプト代表(アル=ムンタハブ・ル=ミスリー) اَلْمُنْتَخَب الْمِصْرِيّ
    • 別名:The Pharaohs~ファラオたち(アル=ファラーイナ) اَلْفَرَاعِنَة
  • リビア代表(アル=ムンタハブ・ッ=リービー) اَلْمُنْتَخَب اللِّيبِيّ
    • 別名:The Mediterranean Knights~地中海の騎士たち(フルサーン・ル=ムタワッスィト) فُرْسَان الْمُتَوَسِّطِ
  • モーリタニア代表(アル=ムンタハブ・ル=ムーリーターニー) اَلْمُنْتَخَبَ الْمُورِيتَانِيّ
    • 別名:The Almoravids~ムラービトの民(アル=ムラービトゥーン) اَلْمُرَابِطُون
  • モロッコ代表(アル=ムンタハブ・ル=マグリビー) اَلْمُنْتَخَب الْمَغْرِبِيّ
    • 別名:Atlas Lions~アトラスの獅子たち(ウスードゥ・ル=アトラス) أُسُود الأَطْلَسِ
      *昔はサハラ砂漠とアトラス山脈の一帯にアトラスライオンという固有の種類がいましたが猟銃の犠牲になり野生では絶滅。しかしながら今でも獅子はモロッコで大切なシンボルの一つ。
  • スーダン代表(アル=ムンタハブ・ッ=スーダーニー) اَلْمُنْتَخَب السُّودَانِيّ
    • 別名:Falcons of Jediane~ヘビクイワシたち(スクール・ル=ジドヤーン) صُقُور الْجِدْيَانِ
      *Jidane部分はアラビア語で جديان と書いて「ジドヤーン(jidyān)」と発音する語に英字の当て字をしたものです。ジドヤーン自体は「若いオスのヤギたち」「オスの仔ヤギ」を意味する複数形の名詞なので、Falcons of Jedianeから直訳すると「若牡山羊のハヤブサたち」「仔ヤギのハヤブサたち」的になってしまうのですが、実際には単数形で صَقْر الْجِدْيَانِ [ ṣaqru-l-jidyān ] [ サクル・ル=ジドヤーン ] と呼ばれるヘビクイワシの名前を複数形化したものとなっています。ヘビクイワシは日本語名だと蛇を捕食するワシであることを示唆する命名になっていますが、アラビア語名は若ヤギや仔ヤギといった小さな家畜すら食べてしまうことからつけられたのだとか。ヘビクイワシはスーダンに生息している猛禽類で国章にもなっていることから、代表メンバーらをこの鳥に見立てて「Falcons of Jediane(ヘビクイワシたち)」と呼んでいるものになるとのことです。なお英語サイトによっては「Sokoor al-Jediane」と書いてあることも。【 鳥の名前の意味とサッカー代表の命名の由来に関するアラビア語記事はこちら
  • チュニジア代表(アル=ムンタハブ・ッ=トゥーニスィー) اَلْمُنْتَخَب التُّونِسِيّ
    • 別名:Aigles de Carthage~カルタゴの鷲たち(ヌスール・カルタージュ) نُسُور قَرْطَاجَ

試合の種類・選手権・ワールドカップ

  • 親善試合(ムバーラー・ウィッディーヤ) مُبَارَاة وِدِّيَّة
  • リーグ(ダウリー) دَوْرِيّ
    • サッカーリーグ(ダウリー・クラティ・ル=カダム) دَوْرِيّ كُرَةِ الْقَدَمِ
    • 一部リーグ(ダウリ・ッ=ダラジャ(ティ)・ル=ウーラー) دَوْرِيّ الدَّرَجَةِ الْأُولَى
    • リーグ戦、リーグの試合(ムバーラー(ト)・ダウリー) مُبَارَاة دَوْرِيٍّ
  • シーズン(マウスィム) مَوْسِم
    *口語(方言)発音はモウスィム、モースィム、モーセム、ムースィム、ムーセムなど。
  • カップ、杯(カアス) كَأْس
    • ワールドカップ(カアス・ル=アーラム) كَأْس الْعَالَمِ
  • ワールドカップ(アル=ムーンディヤール) اَلْمُونْدِيَال
  • 予選ゲーム、qualification game(ムバーラー・タアヒーリーヤ) مُبَارَاة تَأْهِيلِيَّة
    *文語発音だと実際にはタァヒーリーヤとタッヒーリーヤを混ぜたような発音。口語(方言)発音だと伸ばす「ー」の長母音になったターヒーリーヤという発音になりがちです。
  • 予選、勝ち抜き戦(タスフィヤート) تَصْفِيَات
    • ワールドカップ予選(タスフィヤート・カアス・ル=アーラム) تَصْفِيَات كَأْسِ الْعَالَمِ
  • 地域予選大会(ダウラート・タアヒーリーヤ・イクリーミーヤ) دَوْرَات تَأْهِيلِيَّة إِقْلِيمِيَّة
  • 最終戦(ムバーラート・ニハーイーヤ) مُبَارَات نِهَائِيَّة
  • 最終戦(ニハーイーヤート) نِهَائِيَّات
  • 選手権、チャンピオンシップ(ブトゥーラ) بُطُولَة
    • 世界選手権、ワールドチャンピオンシップ(ブトゥーラトゥ・ル=アーラム) بُطُولَة الْعَالَمِ
    • 国際選手権(ブトゥーラ・ドゥワリーヤ) بُطُولَة دُوَلِيَّة
    • 地域選手権(ブトゥーラ・イクリーミーヤ) بُطُولَة إِقْلِيمِيَّة
  • タイトル(ラカブ) لَقَب
    • タイトル保持者、タイトルホルダー(ハーミル・ッ=ラカブ) حَامِل اللَّقَبِ
  • リーグチャンピオン(バタル・ッ=ダウリー) بَطَل الدَّوْرِيّ
  • 開催国、ホスト国(バラド・ムディーフ) بَلَد مُضِيف
  • キャンプ、キャンプ地(ムアスカル) مُعَسْكَر

スタジアム・サッカーフィールド

  • スタジアム、競技場、フィールド(マルアブ) مَلْعَب
    • ◯◯スタジアム、◯◯競技場(マルアブ・◯◯) مَلْعَب ـــ
  • スタジアム(イスタード) إِسْتَاد
    • ◯◯スタジアム(イスタード・◯◯) إِسْتَاد ـــ
  • (得点としての)ゴール(ハダフ) هَدَف
  • (場所としての)ゴール(マルマー) مَرْمًى – اَلْمَرْمَى
  • ポスト(カーイム) قَائِم
  • ネット(シャバカ) شَبَكَة
  • コーナーフラッグ(アラム・ッ=ザーウィヤ) عَلَم الزَّاوِيَةِ
  • ペナルティエリア(ミンタカトゥ・ル=ジャザー(ッ)) مِنْطَقَة الْجَزَاءِ
  • ゴールライン(ハット・ル=マルマー) خَطّ الْمَرْمَى
  • タッチライン(ハット・イルティマース) خَطّ اِلْتِمَاسٍ
  • センターライン(ハット・ル=ワサト) خَطّ الْوَسَطِ
  • センターサークル(ダーイラトゥ・ル=ワサト) دَائِرَة الْوَسَطِ
  • アタックゾーン(ミンタカトゥ・ル=フジューム) مِنْطَقَة الْهُجُومِ
  • スタンド、階段状の観客席(ムダッラジャート) مُدَرَّجَات

試合・対戦

  • 練習(タムリーン) تَمْرِين
  • 訓練、トレーニング(タドリーブ) تَدْرِيب
  • 試合、ゲーム(ムバーラー) مُبَارَاة
    → 複数形(ムバーラヤート) مُبَارَيَات
  • 試合、マッチ(マーッチ) مَاتش
    → 複数形(マーッチャート) مَاتشَات
  • サッカーの試合(ムバーラー(ト)・クラティ・ル=カダム) مُبَارَاة كُرَةِ الْقَدَمِ
  • 引退試合(ムバーラー(ト)・イウティザール) مُبَارَاة اِعْتِزَالٍ
    *実際にはイィティザール、イイティザール、イァティザールに近く聞こえます。
  • ホームチーム(アル=ファリーク・サーヒブ・ル=アルド) اَلْفَرِيق صَاحِب الأَرْضِ
  • ヴィジティングチーム(アル=ファリーク・ッ=ダイフ) اَلْفَرِيق الضَّيْفِ
  • ~との対戦、会うこと(リカー・マア) لِقَاء مَعَ
  • 対戦、迎えること(ムラーカー) مُلَاقَاة
  • 敵、対戦相手、ライバル(ハスム) خَصْم
  • 対戦相手、競争相手(ムナーフィス) مُنَافِس
  • ~の相手、~側チームと同等の存在(ナズィール) نَظِير
  • 両チーム、2チーム(アル=ファリーカーン) اَلْفَرِيقَان
    *口語(方言)の実況だとイル=ファリーケイン、イル=ファリーケーンといった発音になることが多いです。
  • キックオフ(ダルバトゥ・ル=ビダーヤ) ضَرْبَة الْبِدَايَةِ
  • ハーフ(シャウト) شَوْط
    *口語(方言)の実況だとショウト、ショートに聞こえます。

    • 前半(アッ=シャウト・ル=アウワル) اَلشَّوْط الْأَوَّل
      *口語(方言)の実況だとイッ=ショウティ・ル=アウワル、イッ=ショーティ・ル=アウワルといった発音になることが多いです。
    • 後半(アッ=シャウト・ッ=サーニー) اَلشَّوْط الثَّانِي
      *口語(方言)の実況だとイッ=ショウティ・ッ=サーニー、イッ=ショーティ・ッ=サーニーといった発音になることが多いです。
    • ハーフの中盤(ムンタサフ・ッ=シャウト) مُنْتَصَف الشَّوْطِ
      *ムンタサフ:半ば、真ん中、中
      *口語(方言)の実況だとムンタサフ・ッ=ショウト、ムンタサフ・ッ=ショートに聞こえます。
  • アディショナルタイム(アッ=ザマン・ル=イダーフィー) اَلزَّمَن الْإِضَافِيّ
  • ロスタイム(ワクト・ダーイウ) وَقْت ضَائِع
  • ラストワンミニット(アッ=ダキーカ(トゥ)・ル=アヒーラ) اَلدَّقِيقَة الْأَخِيرَة

プレー内容

  • プレー(ラアバ) لَعْبَة
  • 彼はプレーした – プレーする(ライバ-ヤルアブ) لَعِبَ – يَلْعَبُ
  • 配球(タウズィーウ・ル=クラート) تَوْزِيع الْكُرَاتِ
  • フォーメーション(タシュキーラ) تَشْكِيلَة
  • ◯◯システム(ウスルーブ・◯◯) أُسْلُوب ـــ
  • ◯◯システム(タリーカ(ト)・◯◯) طَرِيقَة ـــ
  • 4バック(ルバーイー・ハット・ザハル) رُبَاعِيّ خَطِّ ظَهْرٍ
  • マンツーマン(ラジュル・リ・ラジュル) رَجُل لِرَجُلٍ
  • 右サイド(アル=ジハ(トゥ)・ル=ユムナー) اَلْجِهَة الْيُمْنَى
  • 左サイド(アル=ジハ(トゥ)・ル=ユスラー) اَلْجِهَة الْيُسْرَى
  • オフサイド(タサッルル) تَسَلُّل
  • 彼はボールを追って走った – 走る(ラカダ – ヤルクド・ワラーア・ル=クラ) رَكَضَ – يَرْكُضُ وَرَاءَ الْكُرَةِ
  • 彼はパスをした – パスをする(マッララ – ユマッリル) مَرَّرَ – يُمَرِّرُ
  • ボールをめぐっての争い(スィラーウ・アラ・ル=クラ) صِرَاع عَلَى الْكُرَةِ
  • パス(タムリーラ) تَمْرِيرَة
    • ~へのパス(タムリーラ・リ~) تَمْرِيرة لِ
    • ロングパス(タムリーラ・タウィーラ) تَمْرِيرَة طَوِيلَة
    • スクエアパス(タムリーラ・バイニーヤ) تَمْرِيرَة بَيْنِيَّة
    • バックパス、後ろへのパス(タムリーラ・リ・ル=ハルフ) تَمْرِيرَة لِلْخَلْفِ
  • 彼はボールを与えてしまった、ボールを取られてしまった(サッラマ・ル=クラ) سَلَّمَ الْكُرَةَ
  • 彼は攻撃した – 攻撃する(ハージャマ – ユハージム) هَاجَمَ – يُهَاجِمُ
    • 集中的に攻撃した(ハージャマ・ビ・カサーファ) هَاجَمَ بِكَثَافَةٍ
  • 攻撃、アタック(フジューム) هُجُوم
  • キック、蹴ること(ラクラ) رَكْلَة
  • キック、蹴ること(ラフサ) رَفْسَة
  • キック、打撃(ダルバ) ضَرْبَة
    • ヘディング、ヘッディング(ダルバ・ビ・ッ=ラッス) ضَرْبَة بِالرَّأْسِ
    • コーナーキック(ダルバ・ルクニーヤ) ضَرْبَة رُكْنِيَّة
    • ゴールキック(ダルバトゥ・ル=マルマー) ضَرْبَة الْمَرْمَى
    • フリーキック(ダルバ・フッラ) ضَرْبَة حُرَّة
    • ペナルティーキック(ダルバ(ト)・ジャザー) ضَرْبَة جَزَاءٍ
  • 彼はシュートした – シュートする(サッダダ – ユサッディド) سَدَّدَ – يُسَدِّدُ
  • シュート(タスディーダ) تَسْدِيدَة
    • ダイレクトシュート(タスディーダ・ムバーシラ) تَسْدِيدَة مُبَاشِرَة
    • 強力なシュート、ストロングシュート(タスディーダ・カウィーヤ) تَسْدِيدَة قَوِيَّة
  • ワンタッチ(ラムサ・ワーヒダ) لَمْسَة وَاحِدَة
  • ゴール、的(ハダフ) هَدَف
    • 彼はゴールを記録した、ゴールを決めた(サッジャラ・ハダフ) سَجَّلَ هَدَفًا
    • 先制ゴール(ハダフ・ッ=サブク) هَدَف السَّبْقِ
    • (チームは)~のゴールで先行した(タカッダマ・ビ・ハダフ~) تَقَدَّمَ بِهَدَف
    • 致命的なゴール、相手にとどめをさすゴール(ハダフ・カーティル) هَدَف قَاتِل
  • 同点(タアードゥル) تَعَادُل
    • 同点ゴール(ハダフ・タアードゥリー) هَدَف تَعَادُلِيّ
  • (チームは)結果を書き換えることに成功した(イスタターア・タアディーラ・ン=ナティージャ) اِسْتَطَاعَ تَعْدِيلَ النَّتِيجَةِ
  • 貴重なチャンス(フルサ・サミーナ) فُرْصَة ثَمِينَة
  • ミス(ハタア) خَطَأ
    → 複数形(アフター(ッ)) أَخْطَاء
  • ライン内にあるボール、ball in play(クラ・マルウーバ) كُرَة مَلْعُوبَة

審判・ルール

  • ルール(カーヌーン) قَانُون
    → 複数形 (カワーニーン) قَوَانِين
  • 審判(ハカム) حَكَم
  • 副審(ムサーイドゥ・ル=ハカム) مُسَاعِد الْحَكَمِ
  • 審判業、審判すること(タハキーム)  تَحْكِيم
  • 警笛、ホイッスル(サーフィラ) صَافِرَة
  • 警笛、ホイッスル(サッファーラ) صَفَّارَة
  • 彼は警笛を鳴らした – 警笛を鳴らす(サッファラ – ユサッフィル) صّفَّرَ – يُصَفِّرُ
  • ファウル、ルール違反のプレー(ラアバ・ガイル・カーヌーニーヤ) لَعْبَة غَيْر قَانُونِيَّةٍ
  • レッドカード(ビターカ・ハムラー(ッ)) بِطَاقَة حَمْرَاء
  • イエローカード(ビターカ・サフラー(ッ)) بِطَاقَة صَفْرَاء
  • 監視員、オブザーバー(ムラーキブ) مُرَاقِب

勝敗・プレー内容

  • (チームが)試合を制した(サイタラ・アラ・ル=ムバーラー) سَيْطَرَ عَلَى الْمُبَارَاةِ
  • (チームは)~に勝利した(ファーザ・アラー ) فَازَ عَلَى
  • (チームは)~を打ち負かした(ガッラバ・アラー) غَلَّبَ عَلَى
  • (チームは)~の前に敗北した、~に対して負けた(ハスィラ・アマーマ) خَسِرَ أَمَامَ
  • 勝利(ファウズ) فَوْز
    • 圧倒的勝利(ファウズ・サーヒク) فَوْز سَاحِق
    • (チームは)~に辛うじて勝利した、~に対し困難の末勝利をおさめた(ハッカカ・ファウズ・サアブ・アラー) حَقَّقَ فَوْزًا صَعْبًا عَلَى
  • 勝利(ナスル) نَصْر
  • 勝利者、勝利チーム(ファーイズ) فَائِز
  • 敗北、敗戦(ハサーラ) خَسَارَة
  • 同点、引き分け(タアードゥル) تَعَادُل
    • 無得点での引き分け(タアードゥル・サルビー) تَعَادُل سَلْبِيّ
    • 得点ありでの引き分け(タアードゥル・イージャービー) تَعَادُل إِيجَابِيّ
  • ~の結果で(ビ・ナティージャ(ト)) بِنَتِيجَةِ
  • 総得点、スコア(ラスィード) رَصِيد
  • ゴール率、得点率(ニスバトゥ・ル=アハダーフ) نِسْبَة الْأَهْدَافِ
  • ~の権利を手に入れた、~の資格を得た(タアッハラ・リ) تَأَهَّلَ لِ
  • 選手権タイトルの防衛、チャンピオンシップタイトルの防衛(ディファーウ・アン・ラカビ・ル=ブトゥーラ) دِفَاع عَنْ لَقَبِ الْبُطُولَةِ
  • 選手権タイトルの保持、チャンピオンシップタイトルの保持(ムハーファザ・アラー・ラカビ・ル=ブトゥーラ) مُحَافَظَة عَلَى لَقَبِ الْبُطُولَةِ
  • 金星、番狂わせ(カトル・ル=アマーリカ) قَتْل الْعَمالِقَةِ
  • ◯◯な試合(ムバーラー・◯◯) مُبَارَاة ـــ
    • 興奮させる試合、刺激的な試合(ムバーラー・ムスィーラ) مُبَارَاة مُثِيرَة
    • 素晴らしい試合(ムバーラー・ラーイア) مُبَارَاة رَائِعَة
    • 重大な試合、真剣勝負;すごい試合、やばい試合(ムバーラー・ハティーラ) مُبَارَاة خَطِيرَة
      *ハティーラは「危険な」「重大な」が基本的な意味ですが、ムバーラー・ハティーラは危険プレー満載の試合を見て言うコメントというイメージは薄いです。重みがあったり真剣勝負を余儀なくされるといった大事な試合を指していたり、それか「やばい」「すげえ」同様感嘆・称賛の意味で使っているかのどちらかだとの印象。イエローカードやレッドカードが次々に出されている訳ではないのになぜか「危ない試合です」と言っているのとは違うため、好プレーの連続で盛り上がっている様子や双方に気合が入って白熱している様子を司会が見て感心したような興奮したような口調で「ムバーラー・ハティーラ!」と叫ぶ感じです。
    • クレイジーな試合、狂乱の試合(ムバーラー・マジュヌーナ) مُبَارَاة مَجْنُونَة
    • 惨めな試合、悲惨な試合(ムバーラー・バーイサ) مُبَارَاة بَائِسَة
  • パフォーマンス、プレー内容(アダー(ッ)) أَدَاء
    • 平凡なパフォーマンス、凡庸なパフォーマンス(アダー(ッ)・ムタワーディウ) أَدَاء مُتَوَاضِع

負傷・医療行為

  • 医者、医師(タビーブ) طَبِيب
  • 負傷(イサーバ) إِصَابَة
  • 打撲傷(カドマ) كَدْمَة
  • 治療(イラージュ・ティッビー) عِلَاج طِبِّيّ
  • 担架(ナッカーラ) نَقَّالَة
  • 救急車(サイヤーラ(ト)・イスアーフ) سَيَّارَة الْإِسْعَافِ
  • 選手の血液検査(タフリール・ダム・ラーイブ) تَحْلِيل دَمِ لَاعِبٍ

ファン・試合観戦・応援

  • ファン、愛好家(アーシク) عَاشِق
    *下の「ハーウィー」よりも多く使われているのはこちら。スポーツ番組で「サッカーファンの皆さんたち」と言う時も複数形のウッシャークにすることが一般的。
    → 複数形 (ウッシャーク) عُشَّاق

    • サッカー愛好家達(ウッシャーク・クラティ・ル=カダム) عُشَّاق كُرَةِ الْقَدَمِ
  • ファン、愛好家(ハーウィー) هَاوٍ – اَلْهَاوِي
    *上の「アーシク」と違い、愛好家という意味以外にも好きでアマチュアとして楽しんでいる人的なニュアンスでも使われています。
    → 複数形 (フワー) هُوَاة

    • サッカー愛好家達(フワー(ト)・クラティ・ル=カダム) هُوَاة كُرَةِ الْقَدَمِ
  • サポーター、支援者(ナースィル) نَاصِر
    → 複数形 (アンサール) أَنْصَار
  • ファン、応援する人(ムシャッジウ) مُشَجِّع
    → 複数形 (ムシャッジウーン) مُشَجِّعُونَ
    *主語の時の形。目的語などになる時は مُشَجِّعِين(ムシャッジイーン)という語形に。口語(方言)実況だと主語の時も含めてムシャッジイーンしか使わなかったりします。
  • ~のファン達(ジュンフール~) جُمْهُور
  • チケット、切符(タズキラ) تَذْكِرَة
  • 彼は観戦した(ハダラ・ル=ムバーラー) حَضَرَ الْمُبَارَاةَ
  • 彼は観戦した – 観戦する(シャーハダ – ユシャーヒド) شَاهَدَ – يُشَاهِدُ
  • 観戦、視聴(ムシャーハダ) مُشَاهَدَة
  • 観戦客、視聴者(ムシャーヒド) مُشَاهِد
    → 複数形 (ムシャーヒドゥーン) مُشَاهِدُون
  • 彼は応援した – 応援する(シャッジャア – ユシャッジウ) شَجَّعَ – يُشَجِّعُ
  • フーリガン、扇動者(ムシャーギブ) مُشَاغِب
    → 複数形 (ムシャーギブーン) مُشَاغِبُونَ
  • フーリガン、人々をあおりたてる連中(ムスィール・ッ=シャアブ) مُثِيرُو الشَّعْبِ
  • 暴動、フーリガン行為(アアマール・ッ=シャガブ) أَعْمَال الشَّغَبِ
  • ストリーカー、裸のファン(ムシャッジウ・アーリー) مُشَجِّع عَارٍ – اَلْمُشَجِّع الْعَارِي
  • ストリーカー、裸の闖入者(ダヒール・アーリー) دَخِيل عَارٍ – اَلدَّخِيل الْعَارِي
  • 喜び(ファラフ) فَرَح
  • 嬉しい(ファルハーン) فَرْحَان
  • 悲しみ(フズン) حُزْن
  • 悲しい(ハズィーン) حَزِين

応用編:アラビア語のサッカー実況を聞いてみよう

『バーレーンの実況が日本語にしか聞こえない件』の大まかな和訳とアラビア語-空耳ワード対照リスト

有名なバハレーン(バーレーン)とサウジアラビアの試合実況中継(リヤドの悲劇)の動画について、簡単な説明というか訳のような物をつけてみました。【】の中は空耳として流通しているフレーズになります。

アナウンサーは湾岸方言混じりで喋っているので、標準語と文法や動詞などの母音が違っています。抜粋ということで聞き取れた部分メインで掲載してあります。学習者の立場で書いているので細かい間違いがあるかもしれませんが、あしからず・・・

実況アナウンサーの口語(方言)寄りトークに合わせたカタカナ表記にしてあります。

  • ラクラ・ルクニーヤ (コーナーキック)
    【by紀伊国屋】
  • ハラース (終わりですね)
    【カラス】
  • サラース・ダガーイグ・インタハット (3分間も終わってしまいました)
  • ワ・ル=クラ・ル=マルウーバ・アーリヤ・タンハット・ビ・ッ=ラース (ライン内のボールが高く上がり頭に当たってー)
  • ゴール!ゴール!ゴール!(ゴール、ゴール、ゴ~ル!)
    【ゴーシゴーシゴーシ】【GO! GO! GO!】
  • アッラー! (なんと!)
    【ハンマー】
    *唯一神アッラーの名前を叫ぶのは感嘆・称賛・驚きなど。
  • イッ=タアードゥル (同点です)
    【1点入りよる】
  • ハラース (これでおしまいですね)
    【カラス】
  • イル=バハレイン・タアッハラット・リ・ムラーカート・ニューズィーランダー (バーレーンはニュージーランド戦の資格を手にしました)
  • マブルーク (おめでとう)
    【マグロ】
  • ハダフ ハーザ・ル=カーティル (ゴール、これはとどめですね)
    【灰皿 灰皿替えて】
    *カーティルは相手を殺す、致死的なという意味。試合が決まる重大な得点、とどめのゴール。
  • ハーズィヒ・ラサーサトゥ・ッ=ラフマ (これはとどめの一撃です)
    【灰皿 さっさとラーメン】
    *ラフマは「慈悲」の意味。獲物を死なせる情けとしての最後の銃弾のこと。
  • ムンタハブナー・ユトゥリク・ラサーサタ・ッ=ラフマ・リ・ル=ムンタハブ・ッ=スウーディー (我らが代表がサウジ代表にとどめの一撃を与えました)
    【ムンタハブナーの部分:持って帰れ、ユトゥリクの部分:四つ】
  • ムンタハブナー・ヤタアッハル (我らが代表は権利を手にしました)
    【うわめっちゃ風邪ひいてん】
  • アッラー! ムバーラー・マジュヌーナ (なんという、狂おしい展開の試合でしょうか)【ムバーラー・マジュヌーナの部分:茂原まで自動で】
  • ブラーボー +拍手の音 (ブラボー、すばらしい、パチパチパチ)
  • ハッラー・ハッラー・ハッラー (すごい、すごい、素晴らしいっ!)
    【ランランラー】
  • マー・アンディー・シェイ・アグーラ (何と言えばいいのやら)
    【前にしやがれ】
    *直訳:私には言うべきことがない(≒何と言ったら良いのかわかりません、言葉では言い表せません)
  • イスネイン・イスネイン (2対2)
    【すげえですねぇ】
  • ハサムハー・ムンタハブナー ハラース ハサムハー ((試合を)決めました、我らが代表が、もう終わります、決めましたね)
    【ハサミ むっちゃ狩ってカラス】
  • サッフォル・サッフォル・ヤー・ハカム (笛吹いて、審判、笛吹いてくださいよ)
    【札幌 やわらかいサッポーロ】
  • ハラース! (試合終了です)
  • ラー・ヤスマハ・ル=ハヤー (生き残ることを許しません)
    【レイヤーつまんないよ】
  • アッ=ダムウ・ダムイー・アル=ウユーン・ウユーニー (この涙は私の涙、この目は私の目)
    【アッ=ダムウ・ダムイーの部分:ドンマイドンマイ】
    *歌謡曲の歌詞にも使われているフレーズ。約450年前の口語詩を歌詞にしたイエメン民謡ベースの歌だとか。まだ結婚年齢に達していなかった女性に求婚した男性の熱意に動かされ2人が将来の結婚を約束した際に男性側が詠んだ詩だったとのこと。ちなみに2人はその後無事に結婚。
  • ワ・マー・アレイクム・ミン・ブカー・ジュフーニー (あなた方は私が泣くことを気にしないでいただきたい)
    【おまえ霊魂 みんなガチホモねー】
    *歌詞の一節で上のフレーズの続き。
  • アーハハー! (うわーん)
    【アーッ】
    *アナウンサーの泣き声。上で泣かせてくれと断った上でわんわん泣いている声を出している形かと。
    *動画の空耳字幕では「アーッ」となっていますが、直前の空耳からして「アッー」のことを意図している模様。
  • マブルーク・リ・クッル・バハライニー (バーレーン人のみなさんおめでとう)
  • マブルーク・リ・ハーザ・ッ=シャハル・ル=ファディール (この素晴らしき月にもおめでとう)
    *「アッ=シャハル・アル=ファディール」は「優れた月」と言った意味合いでラマダーン月の別名。
  • アッラー・マー・ハイヤブナー (神は我々の希望をくじくことはなさいませんでした)
    【あんま早まんな】
  • ヤー・マン・イスムフ・ダワー・ワ・ズィクルフ・シファー・ワ・ターアトゥフ・ギナン イルハム・マン・ラアス・マールフッ・ラジャー・ワ・スィラーフフ・ル・ブカー (おお、そのお名前が薬となられる御方、名前を唱え想起することが治癒となる御方、彼に従うことが富となるお方、希望を資本とする者そしてその武器が泣くことである者に慈悲をどうかお与えください)
    【いやー見ないその報道は わずかな報酬は終わった後でな? 妻に惚れちゃう わしら堀深い】
    *ドゥアー・クマイルというシーア派信徒が多く唱える定型祈願の一文。バハレーン(バーレーン)はアラビア半島湾岸諸国の中でもシーア派が多い地域なのでこの祈りの言葉も他地域より馴染み深い可能性高し。
  • ワ・ル=ヨウム・スィラーフナ・ル=ブカー (今日、我々にとって泣くことは武器なのです)
    【吉田堀り深い】
    *「泣いて慈悲・恩恵を求める信徒に神が応えてください、自分たちに勝ちが舞い込んだ」という意味かと。
  • イル=ウユーン・テドマア (目は泣いてはいますが)
    【何を言ってんだ】
  • ワ・ル=ガルビ・ル=ヨウム・ラー・ヤハザン・フィアラン (今日、実のところ心は悲しんではいません)
  • ワ・ル=ヤウム・ファルハトナー・カビーラ ファルハトナー・アーリマ ビ・ンティサール・ムンタハブナー・ビッ・タアードゥリ・ル=イージャービー・リ・ル=アハマル・ル=バハライニー・フィ・ッ=ラムク・ル=アヒール フィ・ッ=ラハザーティ・ル=アヒーラ (今日、バーレーン代表が最後の最後の瞬間に同点に持ち込んだことに対する我々の喜びは大きく、我々の喜びは激しい)
    【ファルハトナー・アーリマの部分:風呂入っていない有馬、ビッ・タアードゥリ・ル=イージャービーの部分:めっちゃアートネイチャー、リ・ル=アハマル・ル=バハライニーの部分:みんなハマるよバレーに、フィ・ッ=ラムク・ル=アヒールの部分:フルボッコらしいよ?】
  • ハ(ッ)ルニー・ウアッビル・アン・シュウーリー (私の気持ちを伝えさせてほしい)
    【蟹油勝利】
    *同じ空耳の蟹油勝利ですが、この実況と同じアナウンサーが担当しているラクダレースの空耳では「ハッリーニー・ウアッビル・アン・シュウーリー」と言っている模様。テレビ番組やネット知恵袋では「やったー」という意味だと紹介されたようなのですが、直訳は Let me express my feeling(私の気持ちを表現させてほしい、私の気持ちを表明させていただきたい)になります。そのためSNSにおいて蟹油勝利の元ネタであるアラビア語文 خلني أعبر عن شعوري もしくは خليني أعبر عن شعوري(口語的な言い回しなので文語と違い أن [ ’an ] [ アン ] は入りません)を検索すると、歓喜の表情以外にも悲しそうな顔・落胆した顔・怒っている顔の絵文字が添えられていることもしばしばです。
  • ハ(ッ)ルニー・ウアッビル・ッ=シュウール・アニ・ル=ワサト・ッ=リヤーディー アン・クッル・バハレーニー (スポーツ界、バーレーン人の皆さんへの気持ちを伝えさせていただきたい)
    【蟹油勝利 あn あn あn 姉のサトリアーニ】
  • マブルーク・リ・マリクナー (我らが国王、おめでとうございます)
    【ブロッコリーまだかな】
  • マブルーク・リ・サーヒビ・ル=ジャラーラ・アル=マリク・ハマド・ビン・イーサー (ハマド・ビン・イーサー国王陛下、おめでとうございます)
    【藻ブロッコリー…栽培じゃないね ハムがあればいいさ】
  • イザー・タスマフ・リー・サイイディー ハーズィヒ・ッ=リサーラ・アブアスハー・アブラ・カナーティ・ル=バハレイニ・ッ=リヤーディーヤ・ニヤーバタン・アン・ウィザーラティ・ル=イィラーム (我が長*にもしお許しいただければと思うのですが、このメッセージは私が情報省を代表しましてバーレーンスポーツチャンネルを通じ伝えさせていただいております)
    【イザー・タスマフ・リーの部分:だって妻いるさ家に、サイイディーの部分:さゆり】
    *「サイイディー」は我が主人、我が長という意味の呼びかけで、ここではテレビ越しに国王陛下に勝利を祝うコメントを言わせてほしいと許しを乞うために言っています。代表チームの優勝は国王陛下にとっても喜ばしい快挙だから、といった文脈。
  • アブアスハー・リ・ジャラーラトゥクム (陛下に向けてお伝えしております)
    【アブアスハーの部分:あ、ばあさん】
  • アグール フィアラン・ライバ・ル=ヨウム (なんと言いますかえー、今日の試合は実にですね)
    【アグールの部分:アゴ】
    *「アグール」は直訳だと「私は言います」ですが、英語の I say 同様、「ええっと」「あの」的な言葉を切り出す時にちょっと考えている言いよどみの表現として使われています。
  • チューフ・ル・ホッブ チューフ・ル・ワラー チューフ・ル・イシュク チューフ・ル=インティマー・リ=ルワタン (愛情、献身、情熱、彼らの祖国への帰属意識をご覧いただけていますでしょうか)
  • ハーザー・アハドナー・ビ・ッ=ライバ (これが我々の、プレーによる忠誠の誓いなのです)
    【肌 危ない肌】
  • マブルーク・リ・サーヒビ・ル=ジャラーラ (陛下にお祝い申し上げます)
    【藻ブロッコリー…栽培じゃないね】
  • マブルーク・リ・サーヒブ・ッ=スムー ライース・ル・ウザラ・ル=ムワッカル (尊敬すべき首相殿下にお祝い申し上げます)
    【藻ブロッコリー栽培… すべりそうじゃない わかる】
  • ムシャーヒディーナー (視聴者の皆様)
    【むっちゃひでえな】
  • アイッザーナー (親愛なる皆様)
    【あー残念】
  • イル=ヨーム・イル=アフマル・サッワ・ル=ハワーイル (今日、代表チームはとんでもないとことを成し遂げました)
    【いるよーいるよ 浜田さんはハワイヘ】
  • ラグム・アンナ・ッ=スィヤーム・フィー・バアディ・ル=アハヤーン・ユアッスィル (断食は時として困難なものとなるにもかかわらず)
    【俺は遠慮など知らん Tバックが流行りやすい】
  • ラーキン・ライバトナー (しかし我々のプレーは)
    【泣き寝入りはしない】
  • ヤー・サラーム (なんとまあ)
  • ハーザ・ッ=ルーフ・ル=キターリーヤ (この闘争精神)
    【キターリーヤの部分:ヘタリアー】
  • ハーザ・ル=ムスタワー (このレベル)
  • アッラー・カーティブハー・アレーナー (神がこれを我々に運命づけてくださったのです)
    【あら 勝手に入れるね】
  • ヤー・ジャマーア (みなさん)
    【矢島】
  • ワーヒド・サッリ・ラクアテイン・ッ=シュクル リ・ル=ワタン (感謝の祈りを2ラクア、祖国のために各自捧げていただきたい)
    【それは勝手にしてくれ ホントに】
    *ラクアはイスラームの礼拝の単位、1セット。ラクアテインはこれを2回するという意味。決められた時間に礼拝をする以外に、試合に勝ったりした時の感謝のお礼としてその場でひざまずいて祈ること。イスラーム教徒のサッカー選手がゴールの直後にこれをするのは唯一神アッラーにお礼をするため。
  • ワ・ル=アーン・タブアン アンタキル・ビッ=ソート・ワ・ッ=スーラ・イラ・ル=マムラカ・ル=アラビーヤ・ッ=スウーディーヤ ワ・イラ・ッ=ザミール・ファウワーズ・アブダッラー(さてこれで、もちろんですが、音声と映像をサウジアラビアのファウワーズ・アブダッラーさんに移したいと思います)
    【ッ=スウーディーヤの部分:エグゾディア】
  • イラ・ッ=リカー (それではまた)
    【イラレカ】

試合内容を具体的に描写している部分は少なく、ひたすら褒めて、神様への感謝と王国の関係者へのお祝いを言っている実況だった模様です。

王族への称賛や感謝が多いことに加え有名な名言の引用がいくつも行われており、試合そのものの詳細な描写よりもアナウンサーの言葉の巧みさを楽しむような色彩が日本よりも強いかもしれません。それはそれで聞いていて面白いので、アラビア語的な雄弁術に触れるという用途では結構楽しめるように思います。

ちなみにアラビア語のサッカー中継は欧州での傾向に影響されているので世代によってスタイルも変化しています。最近は熱く叫ぶ系が人気との印象で、アラブ世界の大手スポーツチャンネルで実況を担当する名物アナウンサーらが立ち上がりながら興奮気味に実況したりしている様子が動画で紹介されるなどしています。

(2024年1月 サウジ代表、スーダン代表の別名と訳について)