iPadでアラビア語を入力するための設定

iPadでのアラビア語キーボード追加設定

iPadでの設定例です。iOS 10とiOS 12で確認しましたが、全く同じようでした。


「設定」→「一般」→「キーボード」と移動します。


「新しいキーボードを追加」を押します。


一覧から「アラビア語」を選びます。


キーボード配列を選びます。「アラビア語」はiPhoneと同じMacキーボード配列が元になっているレイアウトで、「アラビア語(PC)」はWindowsでおなじみのIBMキーボード配列を元にしてタブレットサイズに合わせてアレンジした物となっているようです。

iPadでアラビア語入力する


地球マークを長押しすると入力に使えるキーボードの一覧が出てくるのでアラビア語を選びます。ここでは上の方が「アラビア語」キーボード配列、下の方が「アラビア語(PC)」配列です。


キーボードの「アラビア語」配列です。


「アラビア語(PC)」配列です。ذの位置が下段中央付近にあるなど差異はありますが、Windowsパソコンのキーボード配列にとても近いです。Windowsパソコンでのブラインドタッチに慣れてしまっている人はこちらを使った方が早く入力できる上に、タイプミスも減らせて良いと思います。


右下にある母音記号のキーを長押しすると記号が色々と出てきます。iPhoneと違って2段の配列です。


同形だけれども線・点・記号の数や有無が違う文字については、長押しで呼び出します。長押しした時の画面がiPhoneと少し異なり、アリフを長押ししても3文字しか飛び出てきません。

iPadOS 13とアラビア語入力について

2019年9月、iPadをよりPCに近付けた新しいiPad専用OSであるiPadOS 13が正式リリースされました。アラビア語関係の変更点は、「アラビア語(ナジュド地方)」のキーボードが追加された点です。ナジュドはサウジアラビアの首都を擁する高原地帯です。


上記にて紹介したのと全く同じ手順で、設定画面の「一般」からキーボード設定項目に入ります。そうすると「アラビア語(ナジュド地方)」という選択肢があるのがわかるかと思います。

ちなみにiPadOS更新対象外であるiPadにiOS 12.4.2をインストールしたところ、そちらにも「アラビア語(ナジュド地方)」の選択肢がありました。


こちらが「アラビア語(ナジュド地方)」の(PC)と付いている方のキーボードレイアウトです。Windowsパソコンと同じ配列で一見すると通常の「アラビア語(PC)」配列と変わりがないように思えますが、上に予測変換の入力候補が出てくる点が異なるそうです。サウジアラビアの方言をサポートしたキーボード?ということで、口語のフレーズが入力候補に混ぜられて出て来ます。


iPadOSでの「アラビア語(ナジュド地方)」キーボード配列です。(PC)でない方のこちらの配列は従来のMacキーボード配列です。アラブ圏のAppleサイトを見ましたが、iPadと組み合わせるスマートキーボードもこちらの配列の物が売られているようでした。

12.9インチ大型iPadとフルサイズのキーボードレイアウト

今回のiPadOS 13リリースと合わせて新規にiPad Pro 12.9インチを導入したのですが、自分の環境では通常の「アラビア語」キーボード設定欄では「アラビア語」か「アラビア語(PC)」のどちらかしか選べなかったのに対し、「アラビア語(ナジュド地方)」は通常レイアウトとPCレイアウトの両方をまとめて選択・追加することができました。


こちらは当方が所有する大型iPadでのアラビア語キーボードです。10インチ未満のモデルはアップデート対象外だったため比較・確認できなかったのですが、iPad Pro 12.9インチとiPadOS 13との組み合わせでは、「アラビア語(PC)」レイアウトでWindowsが採用するIBM系アラビア語キーボード配列と全く同じフルサイズのレイアウトになっていることに気付きました。

調べてみたところ、12.9インチのiPadはiPadOS導入前からフルサイズでパソコン用キーボードと同じ配列のソフトウェアキーボードが提供されていたようです。

母音記号の入力方法も全くパソコンと同じで、画面の右下で母音記号一覧を表示させて選択するというiPhoneやiPadの一般的な形式とは違っていました。長いことMacから遠ざかっているWindowsユーザーとしては、とても有り難いです。横長画面にすると両手で早く入力できるのが嬉しいところです。ただ、一つ欠点を挙げるとすれば、パソコンと同じ配列になったがために短剣アリフが入力できなくなった点です。

iPadにおけるGoogle Gboard多言語入力キーボードの利用

AndroidキーボードでおなじみのGboard。iOS、iPadOSでも利用可能で、アプリのストアからインストールすることができます。

Gboardを使えるようにするには、上で紹介したアラビア語キーボード追加設定と同じ画面で、他社製キーボード→「Gboard 複数言語」を新規に追加すれば大丈夫です。


Gboardの細かい設定自体は別の場所から入る仕組みのようです。左下の地球マークを押すとインストール済の言語一覧が出てきますが、その上の歯車マーク「الإعدادات」が設定画面への入口になります。


Gboard内で入力できる言語の追加・削除やテーマといった細かい設定が行えます。


こちらがGboardのアラビア語キーボード配列です。上に予測変換で入力候補の単語が並んでいます。ざっと見た限りでは、iPadOS 13で登場した「アラビア語(ナジュド地方)」の予測変換よりも出来が良いように感じました。湾岸方言やエジプト方言の単語なども予測で表示されます。

ちなみにGboardはMacキーボード配列しか無いらしく、Windowsユーザーの自分には不便なため個人的には使っていません…