サービス名
Mango Languages(マンゴー ランゲージ)
公式サイト
https://mangolanguages.com/
対応OS
Windows、iOS、Android
Mango Languagesのエジプト方言コースについて
Mango Languages(マンゴーランゲージ)は会話スキットをベースに単語・文法・文化慣習を学べるシステムです。現代標準アラビア語(MSA、フスハー)以外にもエジプト方言、レバント(=レバノン周辺)方言、イラク方言コースがあります。
フスハーのコースについては別ページ『オンライン&アプリでアラビア語学習~Mango Languages』で紹介した通りです。
料金体系はフスハーでも方言でも代わりありません。無料で一部お試しできますが、課金して全レッスンにアクセスできるようにする必要があります。料金はアプリ内課金だと2020年5月現在で1言語のみだと850円/月、全言語フリーアクセスだと1900円/月です。ウェブサイト経由だと1言語7.99USD/月、全言語17.99USD/月となります。
メールアドレスを登録してユーザーアカウントを作るので、課金をすればWindowsパソコンでもAndroidタブレットでも追加料金無しに利用することができました。自分はパソコン用のメールアドレスで登録しました。
自分が利用したのはフスハーコースとエジプト方言コースです。方言コースもニューエクスプレスを1冊やるぐらいのボリュームはあるのですが、フスハーコースに比べるとボリュームは少なめです。
機能と内容
エジプト方言コースのトップ画面です。基本ユニットのみで全10チャプターあります。
こちらがメニュー画面になります。取り組む時にボタンを押して端末内にレッスンデータをダウンロードしていく方式ですが、Download Allを押せばオフラインでも複数のレッスンを学習することができます。
まず最初に会話スキットを聴いてその後で単語を学習していく形式はフスハー版と全く同じです。母音記号は全部につくわけではありません。フスハーでも段々と回を追うごとに母音記号が減っていく方式でした。
「言ってることがわかった?」「まだ勉強中なのでゆっくり話してください」「アラビア語で会話したいから英語では話さないでくれますか」など実用的な会話も出てきます。観光旅行以外のシーンもあるので留学前に全部終わらせておくと多少役に立つかもしれません。
会話スキットに出てきた表現を細切れにして学習していきます。単語に分解した状態→熟語になった状態→1文の状態と段階を踏んで暗記していくようになっています。これもフスハーコースと全く同じ作りで、単語帳をめくるように音声を聴きながらただただひたすらめくって覚えていく方式です。テスト機能や苦手な部分にチェックを入れて後からおさらいする機能はありません。
英字によるルビは日本で出ている方言学習書のような規則的なものではなかったのでちょっとわかりづらかったです。自分はクリックして音を聴くだけでルビは利用しませんでした。
音声
Duolingoと違って非常に良いと感じたのはこのアプリが全部ネイティブが吹き込んだ音声教材だった点です。エジプト方言のコースも男性・女性ともにエジプト出身のネイティブが吹き込みをしています。
読み上げははっきりゆっくりなので聴き取りやすいです。単語をクリックするとそこだけ発音が聴けるのも良いです。
感想
Duolingoのアラビア語コースが開設される前、欧米の学習者向け情報交換フォーラムでレビューを見て利用するようになりました。アラビア語会話のリハビリにフスハーとアーンミーヤの両方を並行で進めたのですが、ボリュームが意外と多くて他の文法書と掛け持ちでちまちまやっている結構時間がかかりました。
ページをめくって同じ単語・熟語・短文を何度も何度も繰り返す単調な学習システムなので採点してもらってポイントをためながら楽しくアラビア語に触れたい方には物足りないかもしれません。
内容は非常に実用的で満足できるものでした。おかしな点もあるかとは思いますが許容範囲でした。
こちらは無事に完走することができたのですが、普通の学習サイトよりも基本フレーズが身について実際にアウトプットできるようになる確率が高いと感じました。
英語圏で出ているアラビア語学習コンテンツは英語による長い解説授業を聴かなければならない物が多いのですが、このMangoは英語ナレーションをOFFにできるのでアラビア語既習者が英語を一切聴かずに勉強できて良かったです。