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詳解文法と併用し文法の基礎固めや会話学習をするためのアラビア語学科向け教科書
ニューエクスプレス等の会話スキットでは物足りない方にもおすすめ
著者：青山 弘之、スライマーン・アラーエルディーン
出版社：東京外国語大学出版会
本の概要
●東京外国語大学のシラバスによると、こちらはアラビア語教科書シリーズの１つで学部1年生が夏休みまでの3～4ヶ月程度でで終えることを想定して作られたテキストのようです。大学のアラビア語詳解文法と併用されるということで、アルファベットの書き順等はこちらにのみ掲載されています。文法の解説は内容に沿って詳しくなされていますが、さらなる解説についてはその都度詳解文法を参照するよう指示マークが出てきます。
●内容は文字の書き方、色々な挨拶とその詳しい解説、アラビア語科学生とアラブ人講師・留学生が登場人物である様々な場面での会話、授業で使う表現一覧、アラブ圏での挨拶のしぐさ、親戚の名称表、曜日・日付の詳しい書き方、アラブ諸国名称・通貨リスト、トルココーヒーのいれ方、体の部位、等充実したラインナップとなっています。
●例文の音声は大学のホームページからダウンロードできます。形式はmp3です。（http://www.tufs.ac.jp/blog/tufspub/download/）
●重要ポイントは赤字で強調されています。例文は文の直後に単語の意味がリスト化されているので自分で辞書を引かなくても書いてある内容をひたすら覚えていけば良いので楽です。シリーズ教科書同様、巻末に練習問題解答と単語帳があります。内容は比較的無難で政治的信条や下ネタ色も薄めに仕上がっています。
●詳解文法では كسلان 型形容詞がタンウィーン付きで複数形は規則複数として教えられていますが、こちらの本ではフスハー文法として教えられることが多い方の語形が併記されており女性形として كسلىが掲載されていました。執筆担当の日本人教授は同じでも組んでいるエジプト人の先生が違う方なので、このような微妙な違いが生じたということなのかもしれません。
感想
昔はこういう知識が一箇所にまとめられた日本語の学習書は無かっただけに、今時のアラビア語科学生さん方はとても恵まれてるのだなあ、と感心させられるテキストでした。
アラビア語能力を上げたい独習者、現地に渡航しアラビア語を使って仕事をする予定のある非アラビア語学科学生さんにもおすすめの内容だと思います。
余談ですが挿絵はアラビア語科の学生さんが描かれたとのこと。教科書向けな絵柄でとても上手なイラストだけにクレジットを読んでびっくりでした。
（2022年1月修正）
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大学のアラビア語 初級表現 著者：青山 弘之、スライマーン・アラーエルディーン 出版社：東京外国語大学出版会
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